お団子、ススキ、うさぎ、お月様…。
お月見と聞くと、連想できるものがたくさんあります。
でも、子供に「なぜ?どうして?」と聞かれたときに返答に困りませんか?
大人にとっては身近なことでも、簡単な言葉を使って子供に説明するのは難しいもの。
そこで今回の記事では、お月見の由来・子供への伝え方、ススキや秋の七草・お月見団子の飾り方など、お月見の楽しみ方を紹介していきます。
季節と行事は体験することで子供の記憶に残りやすくなります。
子供と一緒にお月見を楽しむアイディアをたくさんお届けしますので、ぜひご覧ください。
- 子供と一緒に自宅でお月見を楽しみたい
- 季節と行事を体験させたい
2020年のお月見は10月1日
2021年の中秋の名月は9月21日(火)です。
来年以降の日付もご紹介していきましょう。
2022年 | 9月10日(土) |
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2023年 | 9月29日(金) |
2024年 | 9月17日(火) |
お月見は月を鑑賞するのに適している季節
お月見は身近な行事ですが、いつどうやって始まったかを知っている人は少ないかもしれません。意外と知らない由来について説明しましょう。
十五夜のお月見、どうして中秋の名月というのか
- 旧暦の8月15日に月を鑑賞する
- 豊作祈願をする
- 十五夜の満月は中秋の名月という
- 月を鑑賞するのに一番適している時期
お月見とは、旧暦の8月15日に月を鑑賞することです。
この月を鑑賞する習慣は、平安時代に中国から伝わってきました。
もともと、お月見は貴族の間で行われていた行事です。これが庶民にも広まり、秋に採れた農作物に感謝するという豊作祈願の意味合いが込められ、現在の形になりました。
月の満ち欠けは暦と深い関係があります。暦に準じて行う農業をする人々にとっては、月を眺めることは自然なことだったのでしょう。
十五夜の満月は「中秋の名月」とも言います。
月の満ち欠けによって暦を作っていた旧暦では、7.8.9月を秋としていました。
旧暦の8月はその真ん中にあたるため、仲秋といいます。
ここで、中秋と仲秋は区別され旧暦の8月は仲秋と表現し、8月15日の月は「中秋の名月」と表すのが正しいです。
「仲秋の名月」という表現もあるが、これだと「旧暦8月の月」を指し、十五夜の月に限定されなくなる。「仲秋」とは、秋を初秋(旧暦7月)、仲秋(同8月)、晩秋(同9月)の3つに区分した場合、旧暦8月全体を指す。対して「中秋」とは「秋の中日」=旧暦8月15日のみを指す。
出典:Wikipedia
秋は月を鑑賞する以下の好条件が揃います。
- 空気が澄んで綺麗に見える
- 月の高さもほどよい
- 暑くも寒くもなく月の鑑賞に一番良い気候
文化的な意味合いだけでなく、科学的な裏付けがあるんですね。
お月見の由来、子供への伝え方
- 十五夜のお月様は、一年で一番綺麗に見えるよ
- 秋にはたくさんおいしいものが採れるから、ありがとうの気持ちを伝えようね
と伝えましょう。
お月見を楽しむ方法4つ
- ススキと穀物を供えてみよう
- 秋の七草を知ろう
- お月見団子を作ろう
- 折り紙を折ってみよう
お月見は自宅で手軽に楽しむことができます。楽しむ方法をご紹介していきますね。
まずは自宅の月がみえる場所を探しましょう。
そこに、ススキや穀物を供えます。秋の七草を飾るのも良いですね。
お供え物には、秋の収穫物が良いとされます。さつまいも、里芋などがおすすめです。
ススキは、稲穂の代わりとして飾ります。
作物や子孫の繁栄を見守ってくださる神様がおりてくる依り代としての意味合いがあるんですね。
また、ススキの鋭い切り口が魔除けになると考えられていました。
ススキと穀物を供えよう ススキはどこで手に入る?
ススキは、河原の土手や線路沿いなどで生えていることがあるので近所を探してみましょう。
または、9〜10月ごろのお月見の時期は、スーパーやお花屋さんで売っていることもります。
もし本物が手に入らない場合は造花を買うという手もありますよ。
造花なら毎年使えて扱いやすいというメリットもあります。
秋の七草を知ろう
引用:イラスト工房ユニ
秋を代表する7つの草花、秋の七草をご紹介していきます。
萩(はぎ)・桔梗(ききょう)・葛(くず)・藤袴(ふじばかま)・尾花(すすき)・女郎花(おみなえし)・撫子(なでしこ)
尾花(おばな)はススキのことです。ススキについては先ほどご紹介した通りです。
ところが秋の七草をすべて揃えて自宅に飾ることは、現代では難しいです。
女郎花(おみなえし)や撫子(なでしこ)藤袴(ふじばかま)桔梗(ききょう)の4種類は花屋さんで販売していることがあります。近所の花屋さんで探してみて実物を子供と一緒に確認するのも良いですね。
秋の七草を簡単に覚える方法としては「おすきなふくは」と覚える方法です。
- お=女郎花(おみなえし)
- す=すすき(尾花)
- き=桔梗(ききょう)
- な=撫子(なでしこ)
- ふ=藤袴(ふじばかま)
- く=葛(くず)
- は=萩(はぎ)
秋の七草が載っている絵本があります。
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季節の行事について詳しく解説された絵本。幼児にもわかりやすい言葉で書かれた良書です。季節を学ぶのに最適な絵本ですよ。
お月見だんごを作ろう
お月見を楽しむ方法の1つ、お月見団子を作るのはいかがですか?
お団子の中でも、白玉団子は工程も少なく子供と一緒に作りやすいのでおすすめです。
子供と料理をすることは理科や算数の分野の種まきにもなります。
例えば以下の体感が得られます。
- 計量カップで数量を測って1Lが何MLかを感じる
- お湯の沸騰を見て温度を感じる
- ゆでる分数を感じることで分速の感覚を得られる
後々の算数や理科の素地作りに役立ちます。
お団子をこねるのは、子供も大人も楽しいですね。
白玉だんごの作り方
【材料】
- 白玉粉100g
- 水100mi
- きなこやあんこ
【計るもの】
- 計量カップ
- はかり
- 砂時計(2分計)
【その他の道具】
- 鍋
- ボウル
- 穴あきおたま
【手順】
- 白玉粉と水の量を計る
- ボウルに白玉粉を入れ、少しずつ水を加えてこねる
- みみたぶくらいのやわらかさになるまでこねる
- 生地を大きさにちぎって丸める
- 鍋に水をたっぷり入れ、コンロに火をつけ、お湯を沸かす
- 穴あきおたまに団子を乗せて鍋に入れる
- 団子が浮いたら砂時計をさかさにする。砂が落ちて2分経ったら火を止めザルにあげる
- 氷水で団子を冷やす 冷えたら水気を切る
- 器によそい、砂糖をまぜたきなこやあんこをかけて食べよう
親子で楽しんで、驚くほど身につく! こどもせいかつ百科
この本は図解でお団子の作り方が記載されています。
子供と一緒に挿絵をみながら工程を確認できますよ。子供と一緒に料理する方法だけでなく、お風呂の入り方や掃除の仕方など、生活の様々なことを知るのに役立ちます。一冊持っていると、一年中活用できますよ。
お団子の供え方は?
- その年の満月の数(12個)を飾る
- 15夜と同じ数の15個を飾る
の2種類があります。
積みやすいのは15個です。
- 1段目……9個(白)
- 2段目……5個(緑)
- 3段目……1個(黄色)
折り紙を折ろう
お月見にちなんだ折り紙を折ると気分も盛り上がりますよ。
お団子の折り紙は壁に飾っておくこともできます。
折り紙には子供の指先を器用にする効果もありますね。
セツさんの折り紙のサイトでは詳しく作り方の説明が載っています。
5・6歳〜小学生が作るのにちょうど良い難易度でした。ぜひ作ってみてくださいね。
知ってるともっと楽しい!雑学
ここからはお月見に関する雑学を3つご紹介していきます。
中秋の名月の日付は毎年変わる
どうして中秋の名月は毎年変わるのかという理由は、現在のカレンダーと旧暦の、1ヶ月の日数の差にありました。
- 現在のカレンダー(グレゴリオ暦)……30日か31日で1ヶ月
- 太陽太陰暦(旧暦)………………………29日か30日で1ヶ月
というわけで年々ずれていってしまうんですね。
毎年、日付が変わるのはこのためです。
中秋の名月は満月とは限らない
中秋の名月はこよみで決まるため、満月と同じになるわけではありません。
満月と重なるほうが実は少ないんです。中秋の名月の日よりも、満月が遅くなることが多いです。
2021年はちょうどお月見の日、9月21日が満月です。
中秋の名月の日に、満月を観察できる楽しみがありますね。
銀閣寺の向月台
室町幕府の足利義政によって京都の東山に建てられた銀閣寺(慈照寺)。
その庭園にある向月台は、月光を反射させ、その明かりで庭を愛でるために造られたと言われています。確かに満月の月明かりは本当に明るいもの。
現代とは違って、照明が少なかった時代、より明るく感じたに違いありません。
夜まで美しい庭を眺めるための設計がされているのは、とても素敵だと思いませんか。
月の天体観測ができるプラネタリウム
プラネタリウムでは、中秋の名月にあわせて天体観測イベントを開催していることもあります。
近所のプラネタリウムを調べて親子で出かけてみるのはいかがでしょうか。
天体観測の興味付けにもお月見は良い機会ですよ。
全国プラネタリウムはこちらのサイト▶︎全国プラネタリウム一覧
天体観測イベントはこちら▶︎ウォーカープラスのプラネタリウムイベント
まとめ
今回の記事では、お月見の由来・子供への伝え方、ススキや秋の七草・お月見団子の飾り方など、お月見の楽しみ方を紹介してきました。
実践できそうなアイディアはありましたでしょうか?
今年の中秋の名月は、晴れて綺麗なお月様が見られるといいですね。
ぜひお子さんと一緒にお月見を楽しんでみてくださいね。
参考文献
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2020/10-topics01.html
秋のおすすめ絵本は以下の記事でご紹介しています。